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【レシピ】シフォンケーキ|Bistro NE-BS8C × 富澤商店の配合

cafe-water

おうちカフェ『Cafe-Water』の定番メニュー第三弾。
ふわっっふわのシフォンケーキを追求します。随時、配合や手順を見直して更新しています。

  • 予熱:180℃→焼成170℃『30分』
  • 仕上がり:17cm シフォンケーキ型、ふわっっふわ

道具

  • オーブン:Bistro NE-BS8C(スチームオーブンレンジ)
  • シフォンケーキ型:17cm(アルミ製)
  • スケール(0.1g測定可能な物)
  • ハンドミキサー
  • ステンレスボウル(17cm、19cm、21cm、24cm)
  • ホイッパー(泡だて器)
  • ゴムベラ
  • ケーキクーラー
  • 粉ふるい
  • ラップ

 材料

<卵黄生地>

  • 卵黄:60g(Mサイズ:4個分)
  • 粉糖(富澤商店):30g
  • 植物油(サラダ油):30g
  • 水:40g
  • 薄力粉:スーパーバイオレット(日清製粉): 70g

<メレンゲ生地>

  • 卵白:130g(Mサイズ:4個分)
  • 粉糖(富澤商店):40g
Q
シフォンケーキでサラダ油を使う理由

シフォンケーキのレシピでは、バターではなくサラダ油が使われることが多くなっています。これは生地を軽く仕上げるためです。
シフォンケーキの生地では、水と油をよく攪拌して乳化させています。

  • 水と油は本来混ざらない
  • しかし強く攪拌すると細かく分散して混ざり合う
  • このとき働くのが卵黄に含まれるレシチン(乳化剤)

レシチンは水と油の両方に馴染む性質を持ち、両者をつなぐ役割を果たします。この働きによって水と油が安定して混ざり合った状態になります。乳化が起きると、生地の性質にも変化が起きます。

  • 水と油が細かく分散して小麦粉と混ざる
  • 小麦グルテンが水と強く結びつくのを妨げる
  • グルテンの粘りが出過ぎない

小麦グルテンは水を含むと粘りを生みます。この粘りが強くなると生地は重くなります。乳化によって水とグルテンの結合を弱めることで、軽い生地に仕上げることができます。

また、バターは冷えると固まりやすい性質がありますが、サラダ油は常温でも液体です。そのため生地の中で均一に分散しやすく、軽い食感を作りやすくなります。

Q
水を入れる理由

シフォンケーキでは水が加えられます。水には主に二つの役割があります。

  • 油と混ざり乳化を起こす
  • 焼成時に蒸気となり生地を膨らませる

オーブンで焼いている間、生地中の水分は蒸発して蒸気になります。この蒸気が生地を内側から押し広げることで、細かい気泡を持つ軽い生地が形成されます。

Q
水ではなく牛乳を使わない理由

水の代わりに牛乳を使うことも可能ですが、牛乳には

  • 乳脂肪
  • 乳タンパク

が含まれています。

特に脂肪分は泡を壊す方向に働く性質があります。シフォンケーキは主に卵白メレンゲの泡で膨らむケーキなので、脂肪分が多いとメレンゲの安定性に影響する可能性があります。そのため、

  • ベーキングパウダーを使う配合 → 牛乳でも問題なく膨らむ
  • メレンゲ主体の配合 → 水の方が安定する

という違いが生まれます。
ただし、牛乳を入れたときの美味しさもあるので、味か食感か、好みの問題です。

Q
シフォンケーキ型の底が外れる理由

シフォンケーキは焼き上がった直後、とても柔らかい状態です。そのため焼き上がり後は逆さにして冷却します。逆さにする理由は次の通りです。

  • 自重による沈み込みを防ぐ
  • 気泡構造の崩れを防ぐ
  • 焼き上がりの高さを維持する

このときケーキは型の側面に張り付くことで形を保ちます。
完全に冷めてから取り出せるように、シフォン型は底が外れる構造になっています。

Q
中央の筒(煙突)の役割

シフォンケーキの型には中央に筒があります。これは生地に均一に熱を伝えるための構造です。シフォンケーキの生地は水分が多く柔らかいため、普通の丸型で焼くと、

  • 中心まで熱が届きにくい
  • 外側だけ先に焼ける
  • 内部の泡構造が崩れる

といった問題が起こりやすくなります。中央の筒があることで、

  • 外側と内側の両方から熱が入る
  • 中心部まで均一に焼ける
  • メレンゲの泡構造が安定して固まる

という利点があります。さらに中央の筒にも生地が張り付くため、生地を支える面積が増え、より高く膨らみやすくなります。シフォンケーキの型は一見すると独特な形をしていますが、

  • 乳化による軽い生地
  • メレンゲの泡構造
  • 逆さ冷却
  • 均一な焼成

といった仕組みを支えるための合理的な設計になっています。

Q
メレンゲ:卵白を冷やす理由

卵白を冷やすと、泡が立ちやすく・壊れにくくなります。​

  • 低温の卵白は粘度がやや高くなり、取り込んだ空気を逃がしにくい。
  • その結果、きめの細かい泡ができ、しばらく放置してもダレにくい。
  • シフォンのように「泡を生地作りの間ずっと維持したい」配合では、冷やした卵白の方が作業に余裕が持てます。

※常温でもメレンゲは作れますが、温度が高いほど泡が消えやすく、仕込み中にダレやすいので、失敗リスクが上がります。​

Q
メレンゲ:砂糖を入れる理由

砂糖には、甘味以外に「泡の安定剤」としての役割があります。

  • 砂糖が卵白中の水分と結びつき、タンパク質と水の分離を抑える → 気泡の膜が安定して壊れにくくなる。
  • 泡がきめ細かくなり、ツノの立つしっかりしたメレンゲになりやすい。
  • 焼成時には、砂糖がタンパク質とともに熱でネットワークを作り、焼いても泡構造が崩れにくくなる。

その反面、

  • 砂糖を入れると泡立ちは遅くなる(最初から一度にたくさん入れると、重くて立ちにくいメレンゲになる)。

という性質もあるため、シフォンでは

  • ある程度泡立ててから
  • 砂糖を数回に分けて加える

という作り方が推奨されます。

レシピ

準備

シフォンケーキの材料一式。卵黄・卵白・薄力粉スーパーヴァイオレット・粉糖・水・植物油
17cmアルミ製のシフォンケーキ型と化粧箱(スポンジケーキとシフォンケーキ兼用)
卵白は冷蔵庫で冷やしておく。

卵白を冷やすと、泡が立ちやすく・壊れにくくなります。​

薄力粉「スーパーヴァイオレット」は2回ふるう。

焼き上がりの「ふわっっふわ」がさらに一段階アップします。

作り方

卵黄生地を作ります。
粉糖30gを加えて白っぽくとろみが出るまでホイッパーで混ぜる。
ボウルに卵黄60gと粉糖30gを入れた状態
卵黄と粉糖を白っぽくとろみが出るまで混ぜた状態
油を少しずつ加えながら混ぜ合わせていく。油の影響で少し抵抗が出る。
卵黄生地に植物油30gを少しずつ加える工程
水も少しずつ加えながら混ぜ合わせていく。生地がサラサラになる。混ぜすぎると泡が出るのでほどほどに。1回ボウルをトンッと落とすと泡が無くなります。
植物油を加えて混ぜた卵黄生地
水40gを加えてサラサラになった卵黄生地
薄力粉を加えて粉っぽさがなくなるまで混ぜ合わせる。
ふるった薄力粉スーパーヴァイオレット70gを加えた直後の状態
薄力粉が完全に混ざった滑らかな卵黄生地
メレンゲ生地を作ります。別のボウルで卵白と粉糖を少し入れて、ハンドミキサーで一気に泡立てていく。
別のボウルに卵白130gと粉糖少量を入れた状態
ハンドミキサーで卵白を泡立て始めた状態
全体が白っぽくなってきたら、残りの粉糖を2回に分けて加えながらキメの細かい艶のあるメレンゲを立てていく。ツノが立つぐらいが良い。
※シフォンケーキは、メレンゲ命なのでほぼこの工程で食感が決まります。柔らかすぎは膨らまず、硬すぎるとボソボソになります。
泡立った卵白に残りの粉糖を加えていく工程
ツノが立つキメの細かい艶のあるメレンゲ
メレンゲ生地に卵黄生地を半分入れる。泡を壊さないようにゴムベラで軽~く混ぜ、残り半分も軽~く混ぜる。
メレンゲに卵黄生地を入れて軽く混ぜた状態
オーブンを余熱180℃で温める。
シフォンケーキ型に流し込む。
混ぜ終えた生地と空のシフォンケーキ型
シフォンケーキ型に生地を流し込んだ直後
表面を平らにするために、竹串などの棒で生地をくるくる。
竹串で生地をくるくる回し、表面を平らにする工程
表面を平らにならした生地
180℃に予熱したオーブンを170℃に設定し直し、30分焼く。15分後にはもこもこに。
Bistro NE-BS8Cにシフォンケーキ型をセットした状態
焼成中のシフォンケーキ。15分後にもこもこに膨らんでいる様子
焼き上がったらケーキクーラーなどにひっくり返し、型が冷えるまで待つ。
焼き上がったシフォンケーキ。型に入れたままケーキクーラーへ
型ごとひっくり返してシフォンケーキを冷却する状態
冷えたら、型から取り出す。
冷えてから型を外したシフォンケーキ
シフォンケーキの底を外して皿に置く工程
完成、カフェラテと一緒に。
完成したシフォンケーキとハートのラテアート
シフォンケーキの断面。気泡がきめ細かく軽い質感

課題

  • 当レシピは、ふわっっふわに焦点を当てたレシピ。バターを使ったレシピや牛乳を使ったレシピなど、バリエーションを増やして行きたい。

使用した道具・食材

<スチームオーブンレンジ> NE-BS8Cの後継機種です。

<シフォンケーキ型> 1台2役、シフォンケーキとスポンジケーキの型です。

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ひろ
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おうちカフェ・ディレクター
2009年、19歳でエスプレッソに出会って17年。デロンギ→Rancilio Silvia→Silvia Pro Xと機材を渡り歩き、現在はイタリアから個人輸入した家庭用最高峰マシンを実機運用中。機材の分解・修理も自前でこなす実践派。富澤商店の素材を使ったレシピと抽出技術を検証・記録しています。
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